管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問49
問題文
マンション管理業者に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、最も適切なものはどれか。ただし、書面の交付に代えて電磁的方法により提供する場合については考慮しないものとする。
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問題
管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問49 (訂正依頼・報告はこちら)
マンション管理業者に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、最も適切なものはどれか。ただし、書面の交付に代えて電磁的方法により提供する場合については考慮しないものとする。
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マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているとき(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときを除く)は、管理事務の報告を行う場合、報告の対象となる期間、管理組合の会計の収入及び支出の状況のほか、管理受託契約の内容に関する事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
- マンション管理業者は、業務状況調書、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面をその事務所ごとに、備え置かれた日から起算して1年を経過する日までの間、備え置かなければならない。
- マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、帳簿を作成し、各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後は当該マンション管理業者の登録がその効力を失うまで、当該帳簿を保存しなければならない。
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マンション管理業者は、従前の管理受託契約又は管理者受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約又は管理者受託契約を更新しようとするとき、当該管理組合に管理者等が置かれていて、当該管理者等から承諾を得た場合には、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対して重要事項を記載した書面を交付する必要はない。
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この過去問の解説 (3件)
01
最も適切なものは、「管理事務の報告を行う場合、管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。」です。
管理組合に管理者等が置かれている場合、マンション管理業者は、管理組合の事業年度終了後、遅滞なく管理事務報告書を作成し、管理業務主任者に、管理者等へ交付して説明させる必要があります。管理事務報告書には、報告の対象期間、管理組合の会計の収入・支出の状況、管理受託契約の内容に関する事項などを記載します。
マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているとき(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときを除く)は、管理事務の報告を行う場合、報告の対象となる期間、管理組合の会計の収入及び支出の状況のほか、管理受託契約の内容に関する事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
これは適切です。
管理事務の報告は、管理組合が「管理会社に任せた仕事がきちんと行われたか」「会計の収入や支出がどうなっているか」を確認するための大切な手続です。
管理組合に管理者等が置かれている場合(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときを除く)、マンション管理業者は、管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、管理事務報告書を作成します。
その管理事務報告書には、報告の対象となる期間、管理組合の会計の収入及び支出の状況、管理受託契約の内容に関する事項などを記載します。
そして、管理業務主任者に、これを管理者等へ交付して説明させる必要があります。したがって、この記述は適切です。
これは適切ではありません。
マンション管理業者は、業務や財産の状況を示す書類を事務所に備え置く必要があります。
ただし、備え置く期間は1年ではなく3年です。施行規則では、これらの書類は、事務所に備え置かれた日から起算して3年を経過する日まで備え置くものとされています。
そのため、「1年」としている点が誤りです。
これは適切ではありません。
マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、帳簿を作成し、事務所ごとに備えておく必要があります。
また、その帳簿は、各事業年度の末日をもって閉鎖します。
しかし、閉鎖後の保存期間は、登録が効力を失うまでではありません。施行規則では、帳簿は閉鎖後5年間保存しなければならないとされています。
したがって、「登録がその効力を失うまで保存」としている点が誤りです。
マンション管理業者は、従前の管理受託契約又は管理者受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約又は管理者受託契約を更新しようとするとき、当該管理組合に管理者等が置かれていて、当該管理者等から承諾を得た場合には、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対して重要事項を記載した書面を交付する必要はない。
これは適切ではありません。
管理受託契約又は管理者受託契約を同じ条件で更新する場合は、通常の新規契約時のような重要事項説明会までは不要です。
しかし、その場合でも、マンション管理業者は、あらかじめ区分所有者等全員に対して、重要事項を記載した書面を交付する必要があります。
また、管理者等が置かれている場合は、その管理者等に対しても、管理業務主任者に重要事項を記載した書面を交付して説明させる必要があります。ただし、認定管理者等から説明を受けなくてよいという意思表示があった場合は、管理者等への説明は、重要事項を記載した書面の交付で代えることができます。
したがって、管理者等の承諾があれば区分所有者等全員への書面交付が不要になる、という説明は誤りです。
この問題では、マンション管理業者の管理事務報告、業務状況書類の備置き、帳簿の保存、同一条件更新時の重要事項書面交付を整理することが大切です。
管理組合に管理者等が置かれている場合、管理事務報告では、管理事務報告書を作成し、管理業務主任者に管理者等へ交付して説明させる必要があります。
業務状況調書、貸借対照表、損益計算書などの備置き期間は、1年ではなく3年です。
帳簿の保存期間は、登録が効力を失うまでではなく、閉鎖後5年間です。
同一条件で管理受託契約を更新する場合でも、区分所有者等全員への重要事項書面の交付は必要です。
したがって、最も適切なものは、「管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない」とする記述です。
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02
管理事務報告や契約更新についての知識が問われます。ひっかけも出やすいです。
マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているとき(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときを除く)は、管理事務の報告を行う場合、報告の対象となる期間、管理組合の会計の収入及び支出の状況のほか、管理受託契約の内容に関する事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
正しいです。管理業者が報告書を作成します。そして管理業務主任者が説明しなければなりません。
1年は短すぎます。3年です。
宅建と同じイメージで、5年です。
マンション管理業者は、従前の管理受託契約又は管理者受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約又は管理者受託契約を更新しようとするとき、当該管理組合に管理者等が置かれていて、当該管理者等から承諾を得た場合には、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対して重要事項を記載した書面を交付する必要はない。
書面は必ず交付する必要があります。なお、説明は省略してよい場合はあります。
よく出るパターンは過去問で慣れるといいでしょう。
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03
マンション管理適正化法(以下、単に法と略します)に基づき、マンション管理業者が負う義務に関する問題です。2026年4月1日施行の改正法に対応して、一部の選択肢を改題しています(該当の選択肢の解説では改題箇所も説明しています)。
マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているとき(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときを除く)は、管理事務の報告を行う場合、報告の対象となる期間、管理組合の会計の収入及び支出の状況のほか、管理受託契約の内容に関する事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
(適切)法第77条第1項と法施行規則第88条第1項に規定がある「管理事務の報告」と同趣旨なので、本肢は適切です。ちなみに報告のタイミングは、法施行規則第88条第1項で「管理組合の事業年度終了後、遅滞なく」と決まっています。
本肢では<(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときを除く)>を挿入する改題をしました。この場合には、管理業者が報告書を交付して説明する相手方が(管理者である管理業者、すなわち)自分自身になってしまいます。
それでは無意味なので26年4月1日施行の改正法は、第77条第2項を「管理組合に管理者等が置かれていないとき、又は当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときは、……定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない」と改めました。区分所有者等へ直接、説明しなさい、という意味です。
(不適切)本肢は<備え置かれた日から起算して1年を経過する日までの間>という箇所が不適切です。
本肢の書類を、事務所に備え置かなければならないのは、法第79条で「業務に係る関係者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない」と義務付けられているためです。その詳細について法施行規則第90条は、第3項で「備え置かれた日から起算して3年を経過する日までの間、当該事務所に備え置くものとし、当該事務所の営業時間中、その業務に係る関係者の求めに応じて閲覧させるものとする」と定めています。1年でなく3年です。なお、本肢の<業務状況調査、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面>は、同じ施行規則第90条の第1項で決まっています。
(不適切)本肢は<閉鎖後は当該マンション管理業者の登録がその効力を失うまで、当該帳簿を保存しなければならない>という箇所が不適切です。本肢の帳簿は法第75条に基づき作成・保存義務があり、その詳細は法施行規則第86条が定めています。第86条第3項は保存期限を「閉鎖後5年間当該帳簿を保存しなければならない」と区切っています。
マンション管理業者は、従前の管理受託契約又は管理者受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約又は管理者受託契約を更新しようとするとき、当該管理組合に管理者等が置かれていて、当該管理者等から承諾を得た場合には、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対して重要事項を記載した書面を交付する必要はない。
(不適切)本肢は<書面を交付する必要はない>という箇所が不適切です。法第72条第2項は同一条件の更新であっても「あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない」と、マンション管理業者に義務付けています。書面が交付されなければ、同一条件であるかどうかすら分かりません。書面交付を省略できるという定めはありません。
法第72条は続く第3項で、管理者等への書面交付と管理業務主任者による説明を義務付けていますが、本肢のように<当該管理者等から承諾を得た場合には>説明は省略できると緩和しています。管理者等の目線で考えれば、新規契約締結時に既に説明は受けていて、書面を読めば同一条件であることは分かるので、再度の説明は必要ない、という趣旨です。本肢は、この条件付きで説明を省略できるという定めとの混同を狙ったひっかけでしょう。
なお、本肢では26年4月1日施行の法改正に対応して、更新の対象を<管理受託契約又は管理者受託契約>に変更し、管理者受託契約を追加する改題をしました。管理業務の受託に加えて、管理者等の業務内容(管理者事務と言います)も、マンション管理業者が管理組合から受託する契約のことです。
改題箇所はいずれも、外部管理者方式(第三者管理方式)の広がりに対応した法改正に伴う変更です。
26年4月1日施行の法改正の背景には、管理組合役員の担い手不足により、管理会社が区分所有法上の「管理者」に就任するケースが増えていることがあります。管理組合の管理者と管理業務の受託者という二つの立場をマンション管理業者が兼ねることにより、利益相反などのリスクが増えることから、その抑制を図る狙いです。
本問の選択肢以外にも、例えば法第77条の2は、マンション管理業者に「利益相反のおそれがある場合のマンションの区分所有者等への事前説明」を義務づけました。これらの改正点は令和8年度本試験でも出題可能性が高いと考えられます。
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