管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問37

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問題

管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問37 (訂正依頼・報告はこちら)

総会決議に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)及び標準管理規約(団地型)によれば、最も適切なものはどれか。
  • 使用細則を制定、変更又は廃止することについて、総会の決議を必要としない。
  • 給水管更新工事やエレベーター設備の更新工事について、総会の決議を必要としない。
  • 理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。
  • 団地管理組合で計画的な修繕工事を実施するため、各棟の修繕積立金を取り崩すことについて、団地総会の決議及び各棟の総会の決議を必要とする。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も適切なものは、「理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。」です。

標準管理規約(単棟型)では、理事会は、その責任と権限の範囲内で、専門委員会を設置し、特定の課題を調査・検討させることができます。そのため、この範囲内であれば、総会決議までは必要ありません。なお、団地型で各棟修繕積立金を計画的な修繕工事に使う場合は、標準管理規約を前提にすると、団地総会の決議事項であり、各棟の総会決議まで当然に必要とはされません。

選択肢1. 使用細則を制定、変更又は廃止することについて、総会の決議を必要としない。

これは適切ではありません。

使用細則は、マンションで生活するうえでの具体的なルールです。たとえば、駐輪場の使い方、ごみ出し、ペット、騒音、共用部分の使い方などに関わります。

このようなルールは、区分所有者や居住者の生活に大きく関係します。そのため、使用細則を制定、変更、廃止するには、総会の決議が必要です。

したがって、「総会の決議を必要としない」としている点が誤りです。

選択肢2. 給水管更新工事やエレベーター設備の更新工事について、総会の決議を必要としない。

これは適切ではありません。

給水管やエレベーター設備は、マンション全体の共用設備です。これらを更新する工事は、費用も大きく、区分所有者全体に関係する重要な工事です。

そのため、単に理事会だけで決めてよいものではなく、通常は総会の決議が必要になります。

特に、長期修繕計画に基づく大きな修繕工事や、修繕積立金を取り崩して行う工事は、管理組合全体で決めるべき内容です。

したがって、「総会の決議を必要としない」としている点が誤りです。

選択肢3. 理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。

これは適切です。

専門委員会とは、特定の課題について詳しく調べたり、検討したりするための委員会です。

たとえば、大規模修繕、管理規約の見直し、防災対策などについて、理事会だけでは十分に調べきれない場合に、専門委員会を設けることがあります。

標準管理規約では、理事会は、その責任と権限の範囲内で専門委員会を設置できます。専門委員会は、調査や検討の結果を理事会に報告する立場です。

そのため、理事会の責任と権限の範囲内で設置する場合は、総会決議までは必要ありません。

選択肢4. 団地管理組合で計画的な修繕工事を実施するため、各棟の修繕積立金を取り崩すことについて、団地総会の決議及び各棟の総会の決議を必要とする。

これは適切ではありません。

団地型の管理組合では、団地全体に関する事項と、各棟に関する事項を分けて考えます。

各棟修繕積立金は、各棟に関する修繕などに使うためのお金です。ただし、標準管理規約(団地型)を前提にすると、計画的な修繕工事のために各棟修繕積立金を取り崩すことは、団地総会の決議事項とされています。

この場合、各棟の総会決議まで常に必要になるわけではありません。

したがって、「団地総会の決議及び各棟の総会の決議を必要とする」としている点が適切ではありません。

まとめ

この問題では、総会で決める事項理事会の権限でできる事項を分けて考えることが大切です。

使用細則の制定、変更、廃止は、居住者の生活ルールに関わるため、総会の決議が必要です。

給水管更新工事やエレベーター設備の更新工事のような大きな工事も、費用や影響が大きいため、通常は総会の決議が必要です。

一方、専門委員会は、理事会の責任と権限の範囲内で、調査や検討をさせるために設置するものであれば、総会の決議までは必要ありません

また、団地型で計画的な修繕工事のために各棟修繕積立金を取り崩す場合、標準管理規約上は、団地総会の決議事項であり、各棟総会の決議まで当然に必要とはされません。

したがって、最も適切なものは、「理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。」です。

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02

管理規約からの基本的な問題です。

選択肢1. 使用細則を制定、変更又は廃止することについて、総会の決議を必要としない。

使用細則の変更も、総会の決議が必要です。

選択肢2. 給水管更新工事やエレベーター設備の更新工事について、総会の決議を必要としない。

工事には総会の決議が必要です。

選択肢3. 理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。

正しいです。専門委員会とは、専門家の意見を聞くために設置するためのものであって、決定権を持つものではありません。

よって、理事会で足りるのです。

選択肢4. 団地管理組合で計画的な修繕工事を実施するため、各棟の修繕積立金を取り崩すことについて、団地総会の決議及び各棟の総会の決議を必要とする。

各棟の決議はいりません。団地の決議のみで足ります。

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03

総会決議に関する「標準管理規約(単棟型)」(以下、単に管理規約と略します)の規定などが問われています。

選択肢1. 使用細則を制定、変更又は廃止することについて、総会の決議を必要としない。

(不適切)本肢は<総会の決議を必要としない>という箇所が不適切です。管理規約第48条第1号で「規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止」は「総会の決議を経なければならない」と定められています。

選択肢2. 給水管更新工事やエレベーター設備の更新工事について、総会の決議を必要としない。

(不適切)本肢は<総会の決議を必要としない>という箇所が不適切です。 本肢の更新工事は共用部分の変更ですから原則として総会決議が必要です。総会の特別決議と普通決議の区分を定めた管理規約第47条の関係コメント⑧の「キ)」 は「計画修繕工事に関し、……給排水管更生・更新工事……エレベーター設備の更新工事は普通決議で実施可能と考えられる」と明示しています。

選択肢3. 理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。

(適切)管理規約第55条第1項は「理事会は、その責任と権限の範囲内において、専門委員会を設置し、特定の課題を調査又は検討させることができる」と定めており、総会の決議は必要としていません。同趣旨の本肢は適切です。

 管理規約第55条関係コメント①は、次のような場合には例外的に「専門委員会の設置に総会の決議が必要となる」と補足しています。

 ・専門委員会の検討対象が理事会の責任と権限を越える事項である場合

 ・理事会活動に認められている経費以上の費用が必要となる場合

 ・運営細則の制定が必要な場合

選択肢4. 団地管理組合で計画的な修繕工事を実施するため、各棟の修繕積立金を取り崩すことについて、団地総会の決議及び各棟の総会の決議を必要とする。

(不適切)本肢は<団地総会の決議及び各棟の総会の決議を必要とする>という箇所が不適切です。棟総会の決議は不要で、 団地総会の決議のみでOKです。

 「標準管理規約(団地型)」(以下、団地型規約と略します)は、各棟修繕積立金の用途や、団地総会と棟総会それぞれの議決事項を定めています。

 団地型規約第29条第1項は「各棟修繕積立金は、それぞれの棟の共用部分の、……特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができる」と使途を限定し、第1号で「一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕」を挙げています。本肢の<団地管理組合で計画的な修繕工事を実施するため、各棟の修繕積立金を取り崩すこと>は、これに該当します。

 この「第 29 条第1項に定める特別の管理の実施……並びにそれに充てるための……各棟修繕積立金の取崩し」は、団地型規約第50条第10号で団地総会の議決事項と決められています。

 一方で、棟総会の議決事項を定めた団地型規約第72条は「各棟修繕積立金の取崩し」については、各棟の建替え等の「合意形成に必要となる事項の調査の実施及びその経費に充当する場合」にのみ議決事項としています(第6号)。棟ごとの「合意形成」は、その棟の積立金で賄うという意味合いです。

 団地型規約第72条関係コメント③は「各棟修繕積立金の取崩しは、基本的に、団地総会の決議を経なければならないと規定している」ものの、各棟の建替え等の合意形成のための取崩しのみは「団地総会の決議ではなく、棟総会の決議を経なければならないと規定している」と整理しています。

まとめ

団地型規約の問題は、例外的に棟総会で決議することを覚えることが、正答への道を開きます。団地総会の議決事項(第50条)は19項目、棟総会の議決事項(第72条)は6項目なので、少ない後者を暗記する方が効率的でしょう。

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