管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問31
問題文
会計年度が5月1日から翌年4月30日までと管理規約で規定されている管理組合における理事長の行為に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。
ア 理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。
イ 理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。
ウ 理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。
エ 理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
ア 理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。
イ 理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。
ウ 理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。
エ 理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
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問題
管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問31 (訂正依頼・報告はこちら)
会計年度が5月1日から翌年4月30日までと管理規約で規定されている管理組合における理事長の行為に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。
ア 理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。
イ 理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。
ウ 理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。
エ 理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
ア 理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。
イ 理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。
ウ 理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。
エ 理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
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この過去問の解説 (3件)
01
不適切なものは、エの一つです。選ぶべきものは、「一つ」です。
標準管理規約(単棟型)では、通常総会は新会計年度開始後2か月以内に招集します。また、収支予算案は通常総会に提出して承認を得ますが、監事の会計監査を経る必要があるのは収支決算案です。さらに、予算承認前でも、経常的で支出がやむを得ない費用は、理事会の承認を得て支出できます。一方、いったん承認された収支予算を変更する場合は、理事会だけでは足りず、臨時総会に提出して承認を得る必要があります。国土交通省の標準管理規約でも、収支予算の変更は臨時総会の承認が必要とされています。
ア 理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。
これは適切です。
この管理組合の会計年度は、5月1日から翌年4月30日までです。つまり、新会計年度は5月1日に始まります。
標準管理規約では、通常総会は毎年1回、新会計年度開始後2か月以内に招集しなければならないとされています。
5月1日から2か月以内なので、6月17日に通常総会を開くことは、この期間内に入ります。
したがって、アは適切です。
イ 理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。
これは適切です。
収支予算案とは、これからの会計年度で、どのような収入や支出を予定するかを示す案です。
標準管理規約では、理事長は毎会計年度の収支予算案を通常総会に提出し、その承認を得なければならないとされています。
一方、監事の会計監査を経る必要があるのは、過去の会計年度についてまとめた収支決算案です。予算案について、監事の会計監査を必ず経なければならないとはされていません。
したがって、イは適切です。
ウ 理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。
これは適切です。
新会計年度が始まっても、通常総会で予算案が承認されるまでには少し時間がかかることがあります。
しかし、その間にも、管理員人件費のように、毎月必要になる費用を支払わなければならない場合があります。
標準管理規約では、会計年度開始後、予算案の承認を得るまでの間に、通常の管理に要する経費のうち、経常的であり、予算承認前に支出することがやむを得ないものについては、理事会の承認を得て支出できるとされています。
管理員人件費は、マンションの通常の管理に必要な経常的な費用と考えられます。そのため、理事会の承認を得て5月10日に支払うことは適切です。
エ 理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
これは不適切です。
通常総会で承認された収支予算をあとから変更する場合、理事会の承認だけで変更できるわけではありません。
標準管理規約では、収支予算を変更しようとするときは、理事長がその案を臨時総会に提出し、その承認を得なければならないとされています。
したがって、理事会の承認だけで変更し、次年度の通常総会で報告するだけでは足りません。
この点で、エは不適切です。
この問題では、通常総会の時期、予算案と決算案の違い、予算承認前の支出、予算変更の手続を整理することが大切です。
通常総会は、会計年度開始後2か月以内に招集します。5月1日開始の会計年度で、6月17日に通常総会を開くことは適切です。
収支予算案は通常総会で承認を得ますが、監事の会計監査が必要なのは収支決算案です。
予算承認前でも、管理員人件費のような経常的でやむを得ない費用は、理事会の承認を得て支出できます。
一方、承認済みの収支予算を変更する場合は、理事会だけでは足りず、臨時総会の承認が必要です。
したがって、不適切なものはエの一つであり、選ぶべきものは「一つ」です。
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02
標準管理規約の基本的な知識と、出題者の意図を汲むことが必要となりそうです。
アは二か月以内なので適切です。
イはひっかけで、59条には収支決算案を会計監査経て、総会の承認を得なければならないとあります。収支予算案ではありません。不適切と言うのは、実務上おかしいですが、出題者の意図としてはひっかけのつもりで出したのでしょう。不適切となります。
ウは経常的な費用は総会の承認が間に合わない場合は、理事会の承認で払えます。
エは総会の承認を得たものを変更するわけですから、やはり総会に再提出しなければなりません。不適切です。
イは59条の収支予算案を収支決算案と混同させるひっかけのつもりで出題されたのでしょう。
しかしながら、実務上で収支予算案を監事がチェックせずに総会に提出することは適切とはいえません。出題者の意図を汲む必要があるのも試験の特徴です。
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03
「標準管理規約(単棟型)」(以下、単に管理規約と略します)の会計に関する規定が問われています。
ア(適切)管理規約第42条第3項は「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない」と定めています。本肢は、5月1日に新会計年度が始まっており、<6月17日>は2か月以内ですから、適切です。
イ(適切)管理規約第59条は「理事長は、毎会計年度の収支決算案を監事の会計監査を経て、通常総会に報告し、その承認を得なければならない」と規定しています。監事の会計監査が義務付けられているのは「収支決算案」であり、本肢の<収支予算案>は対象外です。
ただ、管理規約第41条第1項は「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない」と定め、その実効性を確保するため第2項で「いつでも、‥‥業務及び財産の状況の調査をすることができる」と権限を与えています。実務上は<収支予算案>にも、目を通し、問題があれば理事会に意見するべきでしょう。
ウ(適切)管理規約第58条第3項は、本肢のように新しい会計年度が始まって<通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に>、例外的に「理事会の承認を得てその支出を行うことができる」場合を定めています。第3項第1号で「通常の管理に要する経費のうち、経常的であり、かつ、‥‥承認を得る前に支出することがやむを得ないと認められるもの」が挙げられており、<毎月10日払いの管理人件費>も該当しますから、本肢の行為は適切です。
エ(不適切)本肢は<理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した>という箇所が不適切です。
管理規約第58条第2項で「収支予算を変更しようとするときは、理事長は、その案を臨時総会に提出し、その承認を得なければならない」と定められています。予算は管理費・修繕積立金の使途に直接関わるので、理事会の裁量で変更できる性質のものではないという趣旨です。
以上により、不適切なものは一つです。
本問は、総会と理事会の権限の違いが理解のカギです。新年度の大枠である「予算」を決めたり変更したりするのは、最高意思決定機関である総会にしかできませんが、総会開催までの「つなぎの支出」は理事会でも決められます。試験対策として大まかに言えば「予算は総会、支出は理事会」といった感じです。
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