管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問27
問題文
集会に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
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問題
管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問27 (訂正依頼・報告はこちら)
集会に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
- 区分所有者全員の同意があるときは、会議の目的たる事項や議案の要領を通知しなくても、集会を開くことができる。
- 一部の区分所有者による集会の招集権の濫用を防ぐため、「区分所有者の4分の1以上で議決権の4分の1以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。」と、規約を変更することができる。
- 専有部分の賃借人が規約に従ってペット飼育をしていた場合、ペット飼育禁止の規約変更がなされるときは、当該賃借人は、賃貸人である区分所有者の同意を得なければ、集会に出席して意見を述べることができない。
- 規約及び集会の決議は、専有部分を区分所有者からその内容を知らずに買い受けた者に対しては、当該部分についてはその効力が生じない。
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この過去問の解説 (3件)
01
基本的な問題です。
小さなマンションを想像するといいでしょう。101号室と102号室しかないようなマンションなら、住人同士が昼間に玄関先で会ったときに集会を開けばいいのです。
区分所有者と議決権の5分の1よりも増やすことはできません。減らすことはできます。
利害関係がある賃借人は意見を述べることができます。賃貸人である区分所有者の同意はいりません。
新しい所有者にも、規約や決議事項を守ってもらわないと共同生活が成り立ちません。効力は及びます。
基本的な論点や過去問からの出題だと思います。
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02
最も適切なものは、「区分所有者全員の同意があるときは、会議の目的たる事項や議案の要領を通知しなくても、集会を開くことができる。」です。
区分所有法では、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで集会を開くことができるとされています。通常は、会議の目的や議案の要領を通知する必要がありますが、全員の同意がある場合は、その手続を省略できます。
これは適切です。
集会を開くときは、通常、区分所有者に対して、会議の目的たる事項などを通知します。これは、何について話し合うのかを事前に知らせるためです。
しかし、区分所有者全員の同意がある場合は、招集手続を省略して集会を開くことができます。招集手続を省略できるので、会議の目的たる事項や議案の要領を通知しなくても、集会を開くことができます。
これは適切ではありません。
区分所有法では、区分所有者の5分の1以上で、かつ議決権の5分の1以上を有する者は、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求できるとされています。
この「5分の1」という数は、規約で減らすことはできます。たとえば、10分の1以上にして、集会の招集を請求しやすくすることはできます。
しかし、4分の1以上にすると、5分の1より人数や議決権の条件が重くなります。これは請求をしにくくする変更です。区分所有法は「規約で減ずることができる」としているだけなので、4分の1以上に増やすことはできません。
これは適切ではありません。
専有部分の賃借人は、区分所有者から部屋を借りて住んでいる人です。このような占有者は、会議の目的たる事項について利害関係がある場合には、集会に出席して意見を述べることができます。
ペットを飼っている賃借人にとって、ペット飼育禁止の規約変更は、生活に直接関わる内容です。そのため、利害関係があると考えられます。
したがって、賃貸人である区分所有者から、集会で意見を述べるための同意を別に得なければならない、という説明は適切ではありません。
これは適切ではありません。
規約や集会の決議は、現在の区分所有者だけでなく、その専有部分をあとから買った人にも効力が及びます。
つまり、中古マンションを買った人が、規約や集会決議の内容を知らなかったとしても、原則としてその内容に従う必要があります。区分所有法では、規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人にも効力を生ずるとされています。
そのため、「内容を知らずに買い受けた者には効力が生じない」としている点が誤りです。
この問題では、区分所有法の集会の招集手続、招集請求、占有者の意見陳述権、規約や決議の効力を整理することが大切です。
区分所有者全員の同意があるときは、招集手続を省略して集会を開くことができます。
集会の招集請求に必要な割合は、原則として区分所有者と議決権の各5分の1以上であり、規約で減らすことはできますが、増やすことはできません。
賃借人などの占有者は、会議の目的に利害関係がある場合、集会に出席して意見を述べることができます。
規約や集会決議は、あとから専有部分を買った人にも効力が及びます。
したがって、最も適切なものは、「区分所有者全員の同意があるときは、会議の目的たる事項や議案の要領を通知しなくても、集会を開くことができる。」です。
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03
区分所有法(以下、単に法とします)の集会を巡り、基礎的な知識が問われています。集会に関する規定は2026年4月1日施行の改正法で大幅に変更されましたが、本問の正認判断には影響がありません。
(適切)集会は、会議の目的たる事項や議案の要領を通知して招集するのが原則ですが、法第36条は「集会は、区分所有者(議決権を有しないものを除く。)全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる」と例外を認めています。招集手続自体が不要なので<通知しなくても、集会を開くことができる>という本肢は適切です。
専有部分が例えば50戸あるマンションで「全員の同意」というのは非現実的にも思えます。区分所有法は、例えば3軒程度の棟割長屋でも区分所有関係があれば適用されます。区分所有者が少数のケースを念頭に置いた規定も区分所有法には含まれていると理解しましょう。
なお「議決権を有しないものを除く」という注釈は、26年4月の改正部分です。
(不適切)本肢は<区分所有者の4分の1以上で議決権の4分の1以上>という箇所が不適切です。
集会は原則、管理者が招集します。法第34条第3項は例外として「区分所有者(議決権を有しないものを除く。)の5分の1以上の者であって議決権の5分の1以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる」と定めています。規約による変更は「減ずること」しか認められておらず、本肢の<4分の1以上>のように増やす変更はできません。定数を増やしてハードルを上げると集会招集請求がしづらくなってしまうからです。
なお「議決権を有しないものを除く」という注釈は、26年4月の改正部分です。
(不適切)本肢は<賃貸人である区分所有者の同意を得なければ>という箇所が不適切です。法第44条第1項は「区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる」と定めています。<賃貸人である区分所有者の同意>という要件はありません。
本肢の賃借人は賃貸借契約に基づき「区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者」です(不法占拠者ではありません)。<規約に従ってペット飼育をしていた場合、ペット飼育禁止の規約変更がなされる>と、飼育を継続できなくなる恐れがありますから「会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合」に当たります。以上の要件を満たすので、本肢の賃借人は第44条により意見陳述権を有します。
集会の通知は区分所有者に発せられ、占有者は直接の対象者ではありません。このため法第44条第2項は集会の招集者に「招集の通知を発した後遅滞なく、集会の日時、場所、会議の目的たる事項及び議案の要領を建物内の見やすい場所に掲示しなければならない」と義務づけました。利害関係がある占有者に意見を述べる機会を保証する狙いです。
(不適切)本肢は、規約及び集会の決議に関して<内容を知らずに買い受けた者に対しては、当該部分についてはその効力が生じない>という箇所が不適切です。
法第46条第1項は「規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる」と定めています。本肢の<専有部分を区分所有者から‥‥買い受けた者>は特定承継人に当たり、規約や決議の内容を知っているか・知らないかによって区別されません。知らなったという言い訳を許してしまうと、共同生活を営むためのルールが形骸化してしまうためです。
同様の理由で第2項では、専有部分を区分所有者から借り受けて居住する賃借人等の占有者についても、建物等の「使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う」と定めています。
本間の出題内容には影響がありませんが、26年4月施行の改正法における集会決議に関する新しいルール(所在不明者の議決権除外、出席者多数決の機能強化、決議要件の合理化)は、令和8年度試験では必ず出題されると予測して準備すべきです。
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