管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問26

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問題

管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

次に掲げるもののうち、区分所有法及び判例によれば、法定共用部分はいくつあるか。

ア  区分所有建物の一住戸を区分所有者全員で使用する集会室
イ  区分所有建物の管理員が共用部分である管理事務室と一体として利用するための管理員休憩室
ウ  区分所有建物が建っている敷地
エ  水道本管から専有部分のメーターまでの水道管
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この過去問の解説 (3件)

01

法定共用部分は、イとエの二つです。選ぶべきものは、「二つ」です。

法定共用部分とは、法律上当然に共用部分となる部分です。たとえば、建物の構造上、みんなで使うことになる部分や、専有部分に属しない建物の附属物がこれに当たります。一方、集会室のように、本来は専有部分にできる部屋を管理規約などで共用にするものは、法定共用部分ではなく規約共用部分として考えます。区分所有法では、共用部分について、専有部分以外の建物の部分や専有部分に属しない建物の附属物などと定めています。

選択肢2. 二つ

ア 区分所有建物の一住戸を区分所有者全員で使用する集会室

アは、法定共用部分ではありません。

一住戸は、構造上も利用上も独立していれば、本来は専有部分になり得る部分です。

その部屋を区分所有者全員で集会室として使う場合でも、法律上当然に共用部分になるわけではありません。管理規約などで共用部分と定めることで、規約共用部分として扱われるものです。

したがって、アは法定共用部分には含めません。

 

イ 区分所有建物の管理員が共用部分である管理事務室と一体として利用するための管理員休憩室

イは、法定共用部分です。

管理員休憩室が、共用部分である管理事務室と一体として利用される場合、その部屋は建物の管理のために使われる部分です。

区分所有者のだれか一人が専有して使う部分ではなく、建物全体の管理のために必要な場所と考えられます。

そのため、構造上・利用上、共用に供されるべき建物の部分として、法定共用部分に当たります。区分所有法では、構造上、区分所有者の全部または一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならないとされています。

 

ウ 区分所有建物が建っている敷地

ウは、法定共用部分ではありません。

敷地は、建物そのものの一部ではなく、建物が建っている土地です。

区分所有法では、敷地は敷地利用権や敷地の共有関係として問題になりますが、法定共用部分はあくまで建物の部分や建物の附属物についての考え方です。

そのため、敷地は法定共用部分には含めません。

 

エ 水道本管から専有部分のメーターまでの水道管

エは、法定共用部分です。

水道管は、建物に付いている設備であり、建物の附属物に当たります。

このうち、水道本管から各専有部分のメーターまでの部分は、特定の一つの専有部分だけの内部設備というより、建物全体の給水のために使われる設備です。

そのため、専有部分に属しない建物の附属物として、法定共用部分に当たります。区分所有法でも、専有部分に属しない建物の附属物は共用部分に含まれるとされています。

まとめ

この問題では、法定共用部分規約共用部分を分けて考えることが大切です。

アの集会室は、一住戸を全員で使うものですが、本来は専有部分になり得るため、法定共用部分ではなく、規約で共用にする規約共用部分です。

イの管理員休憩室は、共用部分である管理事務室と一体として使われるため、法定共用部分です。

ウの敷地は土地であり、建物の共用部分そのものではないため、法定共用部分ではありません。

エの水道本管から専有部分のメーターまでの水道管は、専有部分に属しない建物の附属物なので、法定共用部分です。

したがって、法定共用部分はイとエの二つであり、選ぶべきものは「二つ」です。

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02

法定共用部分に管理人室が含まれているのは区分所有法に載っておらず、疑義的でしょう。しかしながらこういった疑義問題は例年出されるので、その前提で臨む必要がありそうです。

 

選択肢1. 一つ

区分所有法には、法定共用部分に管理人室を規定しておりません。本来はひとつ(エの水道管)で正解だと思います。こういった疑義問題は一問は出してくるので、気にしない必要がありそうです。

選択肢2. 二つ

アの集会室は既約共用部分です。

イの管理人室は法定共用部分だそうです。(疑義的)

ウの敷地は共用部分ではありません。専有部分以外の建物の部分を共用部分としています。

エの水道管は公邸共用部分です。

 

まとめ

区分所有法では法定共用部分の定義として、廊下や階段室などが例示されていますが、管理人室はありません。疑義問題としてあまり深入りしないほうがいいです。

割れ問や疑義問題はいつもあるのが管理業務主任者試験です。

疑義問題で失点しても、しっかり他の基礎的な問題で得点して合格ラインをこえるつもりで勉強するのがいいでしょう。

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03

区分所有法(以下、単に法と略します)の基礎概念のうち<法定共用部分>について、最高裁判例も含めて問われています。マンションの建物は、専有部分と共用部分のいずれかに区分けされ、共用部分は、構造上当然に共用となる「法定共用部分」と、専有部分になり得る場所を規約で共用とした「規約共用部分」のいずれかに区分けされます。どれも建物に関する用語で、敷地は対象外です。


 

ア(法定共用部分ではない)本肢の<区分所有建物の一住戸>は、構造上当然に共用となる場所でなく、むしろ専有部分になり得る場所です。規約により<区分所有者全員で使用する集会室>と定めたことにより共用部分となっており、規約共用部分です。


 

イ(法定共用部分である)本肢のように<管理事務室と一体として利用するための管理員休憩室>について、最高裁判例(最判平成5年2月12日)は「両室は機能的にこれを分離することができないものといわなければならない」「構造上の独立性があるとしても、利用上の独立性はないというべき」と判断しました。専有部分にはなり得ないので、法定共用部分に該当することになります。


 

ウ(法定共用部分ではない)法定共用部分は建物の一部を指す概念で、<敷地>はそもそも対象外です。


 

エ(法定共用部分である)本肢のような<専有部分のメーターまでの水道管>について、最高裁判例(最判平成12年3月21日)は「専有部分に属しない建物の付属物」と判断しました。専有部分に属さない以上、法定共用部分に該当することになります。

まとめ

以上により、法定共用部分は二つになります。本問は、2件の最高裁判例に関する知識が正答には不可欠です。いずれの判例も前年度(令和6年度問38)にも出題されています。

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