管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問14

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

居住者が50人の共同住宅の防火管理者に関する次の記述のうち、消防法によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、「管理権原者」とは、共同住宅の管理について権原を有する者をいう。
  • 管理権原者は、防火管理者を定める必要がある。
  • 管理権原者は、消防計画を自ら作成しなければならない。
  • 管理権原者は、防火管理者に、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備を行わせなければならない。
  • 管理権原者は、防火管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

最も不適切なものは、「管理権原者は、消防計画を自ら作成しなければならない。」です。

居住者が50人の共同住宅は、防火管理者を定める必要があります。共同住宅は非特定用途の防火対象物に当たり、収容人員が50人以上の場合は、防火管理者の選任が必要とされています。

ただし、消防計画は管理権原者が自分で作るのではなく、防火管理者に作成させるものです。管理権原者は、防火管理者を選任し、防火管理者が消防計画を作成して、防火管理業務をきちんと行うように指示・監督する立場です。

選択肢1. 管理権原者は、防火管理者を定める必要がある。

これは適切です。

共同住宅は、多くの人が生活する建物です。火災が起きたときに安全に避難できるよう、日ごろから防火管理を行う人を決めておく必要があります。

居住者が50人の共同住宅では、管理権原者は防火管理者を選任する必要があります。共同住宅などの非特定用途の防火対象物は、収容人員が50人以上になると、防火管理者が必要になるためです。

選択肢2. 管理権原者は、消防計画を自ら作成しなければならない。

これは不適切です。

消防計画は、火災を防ぐための点検、訓練、避難方法などをまとめた計画です。

ただし、これを管理権原者が自ら作成しなければならないわけではありません。消防法の仕組みでは、管理権原者は、防火管理者に消防計画を作成させる立場です。

つまり、管理権原者の役割は、消防計画を自分で作ることではなく、防火管理者を選び、防火管理者に消防計画を作成させ、業務を適切に行わせることです。

選択肢3. 管理権原者は、防火管理者に、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備を行わせなければならない。

これは適切です。

防火管理者の仕事には、消防計画の作成だけでなく、消防用設備などの点検や整備も含まれます。

たとえば、消火器、火災報知設備、避難に関係する設備などが、いざというときに使える状態になっているかを確認することが大切です。

そのため、管理権原者は、防火管理者に消防用設備等の点検・整備を行わせる必要があります。

選択肢4. 管理権原者は、防火管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。

これは適切です。

防火管理者を選んだだけでは終わりません。誰が防火管理者になったのかを、消防機関が確認できるようにする必要があります。

そのため、管理権原者は、防火管理者を選任したときは、遅滞なく所轄消防長又は消防署長に届け出る必要があります

まとめ

この問題では、管理権原者と防火管理者の役割の違いを整理することが大切です。

管理権原者は、防火管理の最終責任を負う人です。居住者が50人の共同住宅では、管理権原者は防火管理者を定める必要があります

一方で、消防計画を実際に作成するのは、管理権原者ではなく防火管理者です。管理権原者は、防火管理者に消防計画を作成させ、点検や整備などの防火管理業務を行わせる立場です。

したがって、最も不適切なものは、「管理権原者は、消防計画を自ら作成しなければならない。」です。

参考になった数3

02

管理権原者をマンションの理事長と入れ替えて読むと、肢2に絞りやすいでしょう。理事長さんでもできそうな事と委託しないと難しい事があるイメージで考えるとわかりやすそうです。

選択肢1. 管理権原者は、防火管理者を定める必要がある。

その通りです。

選択肢2. 管理権原者は、消防計画を自ら作成しなければならない。

違います。防火管理者が作成および届け出をします。

選択肢3. 管理権原者は、防火管理者に、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備を行わせなければならない。

そのとおりです。

選択肢4. 管理権原者は、防火管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。

そのとおりです。マンションであれば理事長さんが届ける必要があります。

まとめ

一定規模のマンションでは、消防計画を作成する必要があります。覚えておきましょう。

参考になった数0

03

消防法が定める防火管理体制の「入口」のような基礎的な問題で、即答できなければいけないレベルです。

前提として<居住者が50人の共同住宅>は、防火管理者を定めなければならない防火対象物等を規定した消防法施行令第1条の2第3項第1号ハ(収容人員50人以上の共同住宅等)に該当し、消防法第8条第1項により、防火管理者を定めなければなりません。問題文で管理権原者を定義している<管理について権原を有する者>は、この第8条第1項から引用したフレーズです。

選択肢1. 管理権原者は、防火管理者を定める必要がある。

(適切)管理権原者は消防法第8条第1項で「政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め」るよう義務付けられています。本肢は適切です。

選択肢2. 管理権原者は、消防計画を自ら作成しなければならない。

(不適切) 管理権原者は消防法第8条第1項で、選任した防火管理者に対して「政令で定めるところにより、当該防火対象物について消防計画の作成」などの「防火管理上必要な業務を行わせなければならない」と義務付けられています。消防計画の作成は防火管理者の業務なので、管理権原者が<自ら作成しなければならない>という本肢は不適切です。

選択肢3. 管理権原者は、防火管理者に、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備を行わせなければならない。

(適切)管理権原者は消防法第8条第1項で、選任した防火管理者に対して、消防計画の作成に加えて、消火・通報・避難訓練や「消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備」などの防火管理業務を行わせることを義務付けられています。本肢は適切です。

選択肢4. 管理権原者は、防火管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。

(適切) 消防法第8条第2項は管理権原者に対し「防火管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない」と義務付けています。本肢は適切です。なお、解任したときも同様です。

まとめ

 本問で問われている役割分担は、社長(管理権原者)は責任を持って店長(防火管理者)を選び、店長にマニュアル(消防計画)を作らせて、しっかり点検させるのが仕事、というイメージです。正解肢は、社長が自らマニュアルを書く必要はないですよ、ということを言っています。

 管理権原者は、賃貸マンションで言えば建物所有者、分譲マンションで言えば管理組合や理事長などが該当します。自らを「選任する」、つまり管理権原者自身が防火管理者も務めることは法的には可能です(兼任を禁止する規定はない)。ただし、資格要件として防火管理者講習を修了するなど政令で定める資格が必須で、本問でも取り上げられた各種の「防火管理上必要な業務」を実施できる体制も必要です。

参考になった数0