管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問15

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問題

管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問15 (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、消防法によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、「管理権原者」とは、共同住宅の管理について権原を有する者をいう。
  • 住宅の関係者は、住宅用防災機器を政令で定める設置及び維持に関する基準に従って設置し、及び維持しなければならない。
  • 高さ31メートルを超える共同住宅において使用するカーテンは、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない。
  • 管理権原者は、共同住宅の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない。
  • 管理権原者は、共同住宅の規模にかかわらず、政令に定めるところにより自衛消防組織を置かなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適切なものは、「管理権原者は、共同住宅の規模にかかわらず、政令に定めるところにより自衛消防組織を置かなければならない。」です。

消防法では、住宅用防災機器の設置・維持、防炎物品の使用、避難施設の管理などが定められています。一方、自衛消防組織は、すべての共同住宅に必要なものではありません。一定の用途や規模に当たる大きな建物などで必要になるものです。共同住宅について「規模にかかわらず」必要とする記述は不適切です。

選択肢1. 住宅の関係者は、住宅用防災機器を政令で定める設置及び維持に関する基準に従って設置し、及び維持しなければならない。

これは適切です。

住宅の関係者には、住宅用防災機器を設置し、維持する義務があります。住宅用防災機器とは、たとえば住宅用火災警報器など、火災を早く知らせるための機器です。

火災に早く気づくことは、逃げ遅れを防ぐためにとても大切です。そのため、消防法では、住宅の関係者に対して住宅用防災機器の設置と維持を求めています。

選択肢2. 高さ31メートルを超える共同住宅において使用するカーテンは、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない。

これは適切です。

高さ31メートルを超える建物は、高層建築物として扱われます。高い建物では、火災が起きたときに避難が難しくなりやすいため、火が広がりにくい対策が必要です。

そのため、高さ31メートルを超える共同住宅で使用するカーテンは、防炎性能を有するものでなければなりません。防炎性能とは、燃えにくく、火が広がりにくい性質のことです。

選択肢3. 管理権原者は、共同住宅の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない。

これは適切です。

廊下、階段、避難口は、火災などのときに人が逃げるために必要な場所です。そこに荷物、自転車、段ボールなどが置かれていると、避難の妨げになることがあります。

消防法では、管理権原者に対し、避難上必要な施設について、避難の支障になる物件が放置されないように管理することを求めています。共同住宅でも、避難経路をふさがない管理が大切です。

選択肢4. 管理権原者は、共同住宅の規模にかかわらず、政令に定めるところにより自衛消防組織を置かなければならない。

これは不適切です。

自衛消防組織とは、火災などが起きたときに、初期消火、避難誘導、情報伝達などを行うための組織です。

ただし、自衛消防組織は、すべての共同住宅に必ず必要なものではありません。政令では、対象となる用途や規模が定められています。たとえば、劇場、店舗、ホテル、病院、学校、工場などの一定の用途で、さらに一定以上の規模に当たる場合が対象になります。共同住宅について、規模にかかわらず自衛消防組織を置かなければならないというわけではありません。

したがって、「共同住宅の規模にかかわらず」としている点が誤りです。

まとめ

この問題では、共同住宅に関する消防法上の義務を整理することが大切です。

住宅用防災機器は、住宅の関係者が設置し、維持する必要があります

高さ31メートルを超える共同住宅のカーテンには、防炎性能が求められます。

廊下、階段、避難口などには、避難の支障になる物を置かないように管理する必要があります

一方、自衛消防組織は、すべての共同住宅に必要なものではありません。一定の用途や規模に当たる場合に問題となるものです。

したがって、最も不適切なものは、「管理権原者は、共同住宅の規模にかかわらず、政令に定めるところにより自衛消防組織を置かなければならない。」です。

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02

管理権原者を理事長に読み替えると、共用部分の廊下に物を置かないように努めるのは自然なイメージがあります。

選択肢1. 住宅の関係者は、住宅用防災機器を政令で定める設置及び維持に関する基準に従って設置し、及び維持しなければならない。

住宅用防災機器とは、みなさんの住んでいるお家の天井にもついている住宅火災警報器(丸っこいもの)などです。

その通りです。

選択肢2. 高さ31メートルを超える共同住宅において使用するカーテンは、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない。

過去問にも頻出しています。31という数字は覚えたいです。

マンション管理士の過去問でも出題されています。

選択肢3. 管理権原者は、共同住宅の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない。

その通りです。マンションでいうと管理権原者とは、理事長さんです。共用部分の廊下管理をします。

選択肢4. 管理権原者は、共同住宅の規模にかかわらず、政令に定めるところにより自衛消防組織を置かなければならない。

ちがいます。二人くらいしか住んでいない小規模な共同住宅ならば組織を作るための人数が揃いません。

規模に関わらずという点で、二人くらいしか住んでいないアパート、小規模マンションなどをイメージするといいと思います。

まとめ

常識で解くこともできやすい問題だと思います。

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03

消防法上の各種義務が「全ての住宅や共同住宅に一律に適用されるのか、一定の基準に達する建物に限って適用されるのか」を問う設問です。

選択肢1. 住宅の関係者は、住宅用防災機器を政令で定める設置及び維持に関する基準に従って設置し、及び維持しなければならない。

(適切)消防法「第9条の2」は、住宅の関係者(所有者、管理者又は占有者)に対し、政令で定める「設置及び維持に関する基準に従って、住宅用防災機器を設置し、及び維持しなければならない」と義務付けています。一般的な具体例は住宅用火災警報器です。本肢は同趣旨なので適切です。

選択肢2. 高さ31メートルを超える共同住宅において使用するカーテンは、政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない。

(適切)消防法「第8条の3」は、高層建築物で使用する「防炎対象物品(どん帳、カーテン、展示用合板その他これらに類する物品で政令で定めるもの)」について「政令で定める基準以上の防炎性能を有するものでなければならない」と規定しています。消防法上の高層建築物とは高さ31メートルを超える建築物で、本肢の<高さ31メートルを超える共同住宅>も該当しますから、適切です。

選択肢3. 管理権原者は、共同住宅の廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない。

(適切)消防法「第8条の2の4」は、管理権原者に対して「廊下、階段、避難口その他の避難上必要な施設について避難の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理し、かつ、防火戸についてその閉鎖の支障になる物件が放置され、又はみだりに存置されないように管理しなければならない」と義務付けています。火災時の円滑な避難を確保するためで、(防火管理者ではなく)管理権原者の義務です。同趣旨の本肢は適切です。

選択肢4. 管理権原者は、共同住宅の規模にかかわらず、政令に定めるところにより自衛消防組織を置かなければならない。

(不適切)消防法「第8条の2の5」によると、管理権原者が自衛消防組織を設置しなければならないのは、「防火対象物のうち多数の者が出入するものであり、かつ、大規模なものとして政令で定めるもの」に限られます。本肢は<共同住宅の規模にかかわらず>という箇所が不適切です。

まとめ

正解肢の自衛消防組織は、いわばマンション内の「私設消防隊」です。小規模なマンションを含めて一律に設置が義務付けられるのは合理的とは言えませんよね。

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