管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問6
問題文
次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、最も適切なものはどれか。
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問題
管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
次の記述のうち、標準管理委託契約書によれば、最も適切なものはどれか。
- マンション管理業者及びその従業員は、正当な理由なく、管理事務に関して知り得た管理組合及び当該管理組合の組合員等の秘密を漏らしてはならないが、管理委託契約が終了した後はこの限りではない。
- マンション管理業者は、管理事務を受託しているマンションにおける滅失、き損、瑕か疵し等の事実を知った場合は、速やかにその状況を管理組合に通知しなければならないが、管理組合は、これらの事実を知った場合は、マンション管理業者にその状況を速やかに通知する必要はない。
- 管理組合又はマンション管理業者は、管理委託契約を更新しようとする場合、同契約の有効期間が満了する日の三月前までに、その相手方に対し、その旨を書面又は口頭で申し出る必要がある。
- マンション管理業者は、自己の責めによらない火災の発生により、管理組合又は管理組合の組合員等が損害を受けたときは、その損害を賠償する責任を負わない。
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この過去問の解説 (3件)
01
最も適切なものは、「マンション管理業者は、自己の責めによらない火災の発生により、管理組合又は管理組合の組合員等が損害を受けたときは、その損害を賠償する責任を負わない。」です。
標準管理委託契約書では、マンション管理業者に責任がない火災などによって損害が出た場合、マンション管理業者は原則として損害賠償責任を負わないとされています。一方、秘密を守る義務は契約終了後も続きます。また、滅失・き損・瑕疵などを知った場合の通知義務は、管理業者だけでなく管理組合にもあります。契約更新の申出も、口頭ではなく書面で行う必要があります。国土交通省の標準管理委託契約書でも、守秘義務、通知義務、免責事項、契約更新の申出について定められています。
この記述は適切ではありません。
マンション管理業者やその従業員は、管理事務を行う中で、管理組合や組合員の個人情報、滞納状況、建物の内部事情などを知ることがあります。
これらの情報は、正当な理由なく外部に漏らしてはいけません。さらに、この義務は管理委託契約が終了した後も続きます。
そのため、「契約が終了した後はこの限りではない」としている点が誤りです。標準管理委託契約書第16条でも、契約終了後も同様とされています。
この記述は適切ではありません。
マンションに、壊れた部分、欠陥、なくなった部分などが見つかった場合は、早く相手に知らせる必要があります。
この通知義務は、マンション管理業者だけにあるものではありません。管理組合とマンション管理業者の双方にあります。
つまり、管理組合が滅失・き損・瑕疵などを知った場合も、マンション管理業者に速やかに知らせる必要があります。標準管理委託契約書第12条でも、甲と乙の双方が相手方に通知しなければならないとされています。
この記述は適切ではありません。
契約を更新するかどうかは、管理組合にとっても、マンション管理業者にとっても重要なことです。そのため、後で「言った」「聞いていない」というトラブルにならないように、きちんと形に残す必要があります。
標準管理委託契約書では、契約を更新しようとする場合、有効期間が満了する日の三月前までに、相手方に書面をもって申し出るものとされています。
したがって、「書面又は口頭」としている点が誤りです。口頭だけでは足りません。
この記述は適切です。
火災によって損害が出たとしても、その火災がマンション管理業者の責任によるものでない場合まで、管理業者に損害賠償責任を負わせるのは重すぎます。
標準管理委託契約書では、火災などの災害や事故による損害について、マンション管理業者の責めによらない場合は、管理業者は損害賠償責任を負わないとされています。
そのため、この記述は標準管理委託契約書の内容に合っています。
この問題では、標準管理委託契約書のうち、守秘義務、通知義務、契約更新、免責事項を整理することが大切です。
秘密を守る義務は、契約終了後も続きます。
滅失・き損・瑕疵などを知った場合の通知義務は、管理組合とマンション管理業者の双方にあります。
契約更新の申出は、口頭ではなく書面で行います。
一方、マンション管理業者の責任ではない火災によって損害が出た場合、管理業者は原則として損害賠償責任を負いません。
したがって、最も適切なものは、「マンション管理業者は、自己の責めによらない火災の発生により、管理組合又は管理組合の組合員等が損害を受けたときは、その損害を賠償する責任を負わない。」です。
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02
標準管理委託契約書(以下、標準契約書と略します)の中でも、契約の骨格に当たる基本原則を定めている条文に関する知識が問われています。標準契約書は、マンション管理適正化法改正に合わせて2025年12月に改正されました。以下の解説は改正後の条文に基づき説明し、条文を引用する際には必要に応じて、甲(管理組合)や乙(管理業者)などとカッコ書きを補足します。
(不適切)本肢は<管理委託契約が終了した後はこの限りではない>という箇所が不適切です。
本肢前半の秘密保持義務は標準契約書第17条で決められており、標準契約書第29条は「本契約は、その終了後も、第17条(秘密保持義務)、第18条(個人情報の取扱い)……は効力が存続する」と特別な定めを置いています。契約終了後であっても、管理組合の秘密や組合員の個人情報を保護する必要性は何ら変わりがないからです。
標準契約書第17条関係コメントは「なお、適正化法第80条及び第87条の規定では、管理業者でなくなった後及び管理業者の使用人等でなくなった後にも秘密保持義務が課せられている」と注意喚起しています。
(不適切)本肢は<管理組合は、……マンション管理業者にその状況を速やかに通知する必要はない>という箇所が不適切です。
標準契約書第13条第1項は「甲(管理組合)又は乙(管理業者)は、本マンションにおいて滅失、き損、瑕疵等の事実を知った場合においては、速やかに、その状況を相手方に通知しなければならない」と定めています。お互いに情報を共有しなければ適時適切な対応ができません。管理組合は通知しなくてもよいという本肢は不適切です。
(不適切)本肢は<書面又は口頭で申し出る必要がある>という箇所が不適切です。
標準契約書第23条は「甲(管理組合)又は乙(管理業者)は、本契約を更新しようとする場合、本契約の有効期間が満了する日の三月前までに、その相手方に対し、書面をもって、その旨を申し出るものとする」と定めており、更新の申し出の方法は書面に限られています。
なお「三月前まで」と期限が早めなのは、更新に際して「管理業者は、適正化法第72条により、……あらかじめ重要事項説明を行うと定められていることを踏まえ」たものです(標準契約書第23条関係コメント①)。
(適切)標準契約書第19条は「乙(管理業者)は、甲(管理組合)又は組合員等が、第9条第1項各号に掲げる災害又は事故等(乙の責めによらない場合に限る。)による損害……を受けたときは、その損害を賠償する責任を負わないものとする」と、管理業者の免責事項を定めています。第9条第1項は地震・台風などの自然災害や「火災、漏水、破裂、爆発、物の飛来若しくは落下又は衝突、犯罪、孤立死(孤独死)等」を挙げており、本肢の<自己の責めによらない火災>も第19条が適用されます。管理業者が<損害を賠償する責任を負わない>という本肢は適切です。
契約更新に関する「少なくとも3月前に書面で」という知識は、令和6年度も令和5年度も問6で出題されました。口頭ではNGと必ず覚えておきましょう。
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03
過去問からの頻出論点と常識で解ける問題でしょう。
終了した後や、従業員として働いていた会社を辞めても守秘義務は守らなくてはならないことは宅建や賃貸不動産経営管理士でも問われる基本的な事項です。
過去問からの頻出論点です。
通知する必要があります。
書面で通知しなくてはならないなどのひっかけパターンで聞かれる場合もあるのですが、書面で通知する必要はありません、注意です。
過去問からの頻出論点です。
書面が必要か、口頭でもいいかという問題は頻繁に出されます。
更新の場合は書面が必要です。
過去問からの頻出論点です。常識的にも、なんとなく管理業者が原因でない損害までも賠償させるのはかわいそうでしょう。
標準委託契約書からの頻出論点です。
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