管理業務主任者 過去問
令和7年度(2025年)
問5

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問題

管理業務主任者試験 令和7年度(2025年) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

標準管理委託契約書によれば、適切な記述のみを全て含むものはどれか。

ア  マンション管理業者は、契約締結時に管理事務の再委託先の名称が明らかな場合又は契約締結後に明らかになったときには、管理組合に通知することが望ましい。
イ  マンション管理業者は、管理事務の処理状況及び管理組合の会計の収支状況に係る管理組合に対する報告をWEB会議システムにより行うため、あらかじめ、管理組合の承諾を得る場合には、管理組合が、WEB会議システムによる報告を受けない旨を申し出て中止ができることを明らかにしておく必要がある。
ウ  マンション管理業者の免責事項については、管理組合及びマンション管理業者の協議の上、例えば、排水設備の能力以上に機械式駐車場内に雨水流入があったときの車両に対する損害賠償等、必要に応じて具体的な内容を記載することも考えられる。
  • ア・イ
  • ア・ウ
  • イ・ウ
  • ア・イ・ウ

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この過去問の解説 (3件)

01

選ぶべきものは、「ア・イ・ウ」です。

この問題の3つの記述は、いずれも標準管理委託契約書の考え方に合っています。再委託先の通知、WEB会議システムによる報告、免責事項の具体的な記載について、どれも管理組合とマンション管理業者の間でトラブルを防ぐための内容です。

選択肢4. ア・イ・ウ

ア 再委託先の名称が明らかな場合、管理組合に通知することが望ましい。

アは適切です。

マンション管理業者が管理事務の一部を第三者に再委託する場合でも、管理業者は自分の責任のもとで管理事務を行う必要があります。

そのため、契約を結ぶ時点で再委託先の名称が分かっている場合や、契約後に分かった場合には、管理組合に通知することが望ましいとされています。標準管理委託契約書コメントでも、再委託先の名称が明らかな場合は管理組合に通知することが望ましいとされています。

つまり、管理組合が「実際にどの業者が関わるのか」を知ることができるようにするためのルールです。

 

イ WEB会議システムで報告する場合、報告を受けない旨を申し出れば中止できることを明らかにしておく必要がある。

イは適切です。

管理事務の処理状況や会計の収支状況の報告を、対面ではなくWEB会議システムで行うことがあります。

ただし、WEB会議システムを使う場合には、あらかじめ管理組合の承諾を得るだけでなく、WEB会議システムによる報告を受けないと申し出た場合には中止できることを明らかにしておく必要があります。標準管理委託契約書コメントでは、WEB会議システム等による報告の中止ができることを明らかにし、申し出があった場合は対面による報告を行うこととされています。

つまり、WEB会議は便利ですが、管理組合の側が望まない場合まで一方的に続けてよいわけではありません。

 

ウ 免責事項について、必要に応じて具体的な内容を記載することも考えられる。

ウは適切です。

免責事項とは、一定の場合にマンション管理業者が損害賠償責任を負わないことを定めるものです。

標準管理委託契約書コメントでは、マンションの地域性や設備の状況に応じて、管理組合と管理業者が協議し、必要に応じて具体的な内容を記載することも考えられるとされています。例として、排水設備の能力以上に機械式駐車場内に雨水が流入した場合の車両への損害などが挙げられています。

つまり、どのような場合に管理業者が責任を負わないのかを、あらかじめ分かりやすく書いておくことが考えられます。

まとめ

この問題では、標準管理委託契約書の中でも、管理組合への説明や通知、IT利用、免責事項に関する内容が問われています。

アは、再委託先の名称が分かった場合に管理組合へ通知することが望ましいため適切です。

イは、WEB会議システムで報告する場合でも、管理組合が希望しなければ中止できることを明らかにする必要があるため適切です。

ウは、免責事項について、必要に応じて具体的な内容を契約書に書くことも考えられるため適切です。

したがって、適切な記述のみを全て含むものは、「ア・イ・ウ」です。

参考になった数1

02

本問は、標準管理委託契約書(以下、標準契約書と略します)のコメントから、近年の実務環境の変化(IT活用やリスク管理)に対応した記述が出題されています。標準契約書は、マンション管理適正化法改正に合わせて2025年12月に改正されました。以下の解説は改正後の条文に基づき説明し、条文を引用する際には必要に応じて、甲(管理組合)や乙(管理業者)などとカッコ書きを補足します。
 

ア(適切)標準契約書第4条は第三者への再委託を認めたうえで、第2項で「乙(管理業者)が……管理事務を第三者に再委託した場合においては、乙は、再委託した管理事務の適正な処理について、甲(管理組合)に対して、責任を負う」と定めています。再委託を理由に管理業者が責任逃れをするようでは、管理組合は困ってしまうからです。管理業者は再委託先が「管理事務の適正な処理」を行うよう目を光らせなければなりません。その一環で、第4条関係コメント③は「契約締結時に再委託先の名称が明らかな場合又は契約締結後に明らかになったときには、管理組合に通知することが望ましい」と述べています。同内容の本肢は適切です。

 

イ(適切)本肢の報告について標準契約書第10条第1項は、管理業者に対して「書面を交付し、管理業務主任者をして、報告をさせなければならない」と義務付けています。しかし、第25条第2項で「乙(管理業者)は、甲(管理組合)の承諾を得た場合は、第10条第1項……に規定する報告その他の報告をWEB会議システム等により行うことができる」と、ITの活用を認めました。第25条関係コメント④は、この「第2項の承諾を得る場合」に明らかにしておくべきこととして、「相手方がWEB会議システム等による報告を受けない旨を申し出た際には、WEB会議システム等による報告を中止し、対面による報告を行うこと」などを挙げています。いったん承諾していても事情が変わった場合には、対面報告に切り替えるという意味合いです。


ウ(適切)管理業者の免責事項は標準契約書第19条に抽象的な定めがあり、第19条関係コメント①は「管理組合及び管理業者の協議の上、……必要に応じて具体的な内容を記載することも考えられる」と以下の具体例を挙げています。

・感染症の拡大のため予定していた総会等の延期に係る会場賃借・設営に対する損害

・排水設備の能力以上に機械式駐車場内に雨水流入があったときの車両に対する損害

第19条関係コメント①は「昨今のマンションを取り巻く環境の変化、特に感染症がまん延したり、予期できない自然災害が増えてきていること」を背景として指摘し、「マンションの地域性、設備の状況に応じて」管理組合と管理業者が協議するよう促しています。


以上により、ア、イ、ウを全て含むものが正解肢です。

まとめ

本問の正誤判断には、各条文の関係コメントについて詳細まで正確に記憶している必要があります。条文には書かれていないが、コメントには書かれている具体例は狙われやすいです。

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03

マンション標準管理委託契約書及び同コメントからの出題です。余裕があれば一般社団法人マンション管理業協会や国土交通省のホームページに記載されているのでさらっと一読するといいかもしれません。

選択肢4. ア・イ・ウ

国土交通省の標準委託契約書コメントに記載されていることを聞いています。

4条の第三者への再委託について聞いています。

25条について聞いています。

19条について聞いています。

よってすべて正解です。

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