管理業務主任者 過去問
令和6年度(2024年)
問23
問題文
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問題
管理業務主任者試験 令和6年度(2024年) 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
- 推定修繕工事費の算定における単価の設定の際は、地域差について、労務費は地域差がほとんどない一方、材料費や仮設材のリース費等に一定の地域差があることを、必要に応じて考慮する。
- 推定修繕工事費の算定における単価の設定の際は、新築マンション、既存マンションのどちらの場合であっても、修繕工事特有の施工条件等を考慮する。
- 推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算出は、既存マンションの場合、保管されている設計図書のほか、修繕等の履歴、劣化状況等の調査・診断の結果に基づいて行う。
- 収支計画の不確定な要素として、修繕積立金の運用利率、借入金の金利、物価・工事費価格及び消費税率の変動などがある。
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この過去問の解説 (3件)
01
長期修繕計画作成ガイドラインに関する問題です。
不適切
単価の地域差について、材料費や仮設材のリース費等については地域差がほとんどない一方、労務費は一定の地域差があります(長期修繕計画ガイドラインコメント第3章第1節8二) 。
本選択肢は、逆の記載をしているため、不適切です。
適切
単価は、新築マンション、既存マンションそれぞれどちらの場合であっても、修繕工事特有の施工条件等を考慮し、参考として設定します(長期修繕計画ガイドライン第3章第1節8二)。
本選択肢はこのとおりであり、適切です。
適切
推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算出は、既存マンションの場合、保管されている設計図書のほか、修繕等の履歴、劣化状況等の調査・診断の結果等に基づいて行います(長期修繕計画ガイドライン第2章第1節2三)。
本選択肢はこのとおりであり、適切です。
適切
収支計画には、修繕積立金の運用利率、借入金の金利、物価・工事費価格及び消費税率の変動など不確定な要素がある(長期修繕計画ガイドライン第2章第1節2三)。
本選択肢はこのとおりであり、適切です。
推定修繕工事費の特徴及び収支計画について本問題を通して確認しましょう。
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02
長期修繕計画作成ガイドラインに関する問題です。
不適切
単価の地域差について、
材料費や仮設材のリース費等については地域差がほとんどない
一方、労務費は一定の地域差があります。(長修ガ コ3章1節8二)
地域差は労務費になく、
材料費や仮設材のリース費等にあるとなっているため誤りです。
適切
単価は、修繕工事特有の施工条件等を考慮し、部位ごとに仕様を選択して、
新築マンションの場合、 設計図書、 工事請負契約による請負代金内訳書等を
参考として、また、既存マンションの場合、過去の計画修繕工事の契約実績、
その調査データ、刊行物の単価、専門工事業者の見積価格等を参考として設定します。
(長修ガ コ3章1節8二)
適切
推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算出は、
既存マンションの場合、保管されている設計図書のほか、修繕等の履歴、
劣化状況等の調査・診断の結果に基づいて行います。(長修ガ2章1節2三)
適切
収支計画には、修繕積立金の運用利率、借入金の金利、
物価・工事費価格及び消費税率の変動など不確定な要素があります。
(長修ガ2章1節2三)
長期修繕計画作成ガイドラインから出題です。
不適切な選択肢はひっかけのような選択肢だったため
しっかり問題文を読むようにしましょう。
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03
本問は、「長期修繕計画の精度」(どのくらい正確に予想できているか)の項及び「単価設定の考え方」に関する長期修繕計画ガイドラインの内容を問うものです。
以下の内容が問題となっているので、一通り目は通しておきましょう。
長期修繕計画ガイドライン54ページ 第2章「長期修繕計画の作成の基本的な考え方」第1節「長期修繕計画の作成及び修繕積立金の額の設定の目的等」2「基本的な考え方」三「長期修繕計画の精度」及び同コメント
「長期修繕計画は、作成時点において、計画期間の推定修繕工事の内容、時期、概算の費用等に関して計画を定めるものです。
推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算出は、新築マンションの場合、設計図書、工事請負契約書による請負代金内訳書及び数量計算書等を参考にして、また、既存マンションの場合、保管されている設計図書のほか、修繕等の履歴、劣化状況等の調査・診断の結果に基づいて行います。
したがって、長期修繕計画は、次に掲げる事項のとおり、将来実施する計画修繕工事の内容、時期、費用等を確定するものではありません。
また、一定期間(5年程度)ごとに見直していくことを前提としています。
①推定修繕工事の内容は、新築マンションの場合は現状の仕様により、既存マンションの場合は現状又は見直し時点での一般的な仕様により設定するが、計画修繕工事の実施時には技術開発等により異なることがある。
②時期(周期)は、おおよその目安であり、立地条件等により異なることがある。
③収支計画には、修繕積立金の運用利率、借入金の金利、物価・工事費価格及び消費税率の変動など不確定な要素がある。
〈コメント〉
◆長期修繕計画は、作成又は見直し時点で、①計画期間において見込まれる推定修繕工事の内容、②おおよその時期の目安、③必要とする概算の費用、④修繕積立金との収支計画に関して定めるものです。
◆推定修繕工事の内容の設定や概算の費用の算出は、新築マンションの場合、設計図書のほか、工事請負契約書により施工会社から提出された請負代金内訳書、数量計算書などを参考にして、長期修繕計画用に設定します。
また、既存マンションの場合、分譲会社から引き渡された設計図書、保管している修繕等の履歴のほか、現状の調査・診断の結果に基づいて、長期修繕計画用に設定します。
◆本文に掲げる事項のとおり、作成又は見直し時点で数十年先までの推定修繕工事の内容等を設定することには限度があります。
したがって、長期修繕計画は、将来実施する計画修繕工事の内容、時期、費用等を確定するものではなく、計画修繕工事の実施時の見積りのように修繕設計を基にして詳細に積算することまでは求めていません。
また、一定期間(5年程度)ごとに見直すことを前提としています。」
長期修繕計画ガイドライン87ページ 第3章「長期修繕計画の作成の方法」第1節「長期修繕計画の作成の方法」8「推定修繕工事費の算定」二「単価の設定の考え方」及び同コメント
「単価は、修繕工事特有の施工条件等を考慮し、部位ごとに仕様を選択して、新築マンションの場合、設計図書、工事請負契約による請負代金内訳書等を参考として、また、既存マンションの場合、過去の計画修繕工事の契約実績、その調査データ、刊行物の単価、専門工事業者の見積価格等を参考として設定します。
なお、現場管理費・一般管理費・法定福利費、大規模修繕瑕疵保険の保険料等の諸経費および消費税等相当額を上記とは別途設定する方法と、前述の諸経費について、見込まれる推定修繕工事ごとの総額に応じた比率の額を単価に含めて設定する方法があります。
また、単価には地域差があることから、これを考慮することも重要です。
〈コメント〉
◆標準様式第4-4号(推定修繕工事費内訳書)では、推定修繕工事費を算出するための部位別の項目ごとの具体的な単価の設定については、作成者に委ねています。
何に基づき、どのような構成の単価を設定したかを明示します。
◆修繕工事は、発生する数量、作業の条件(時間、場所等の制約)、既存部分の養生、既存部分の除去・処分などが新築工事と異なります。
したがって、新築の単価を利用する場合はこれらを考慮することが必要です。
◆長期修繕計画において推定修繕工事費を算定するために採用されている単価には、過去の計画修繕工事の契約実績、その調査データ、刊行物の単価、専門工事業者の見積価格などがあります。
◆仮設工事(共通仮設及び直接仮設)について、複数の部位の推定修繕工事を集約して行うこととした場合は推定修繕工事項目(中項目)として設定しますが、設備関係の専門工事のように単独で行うこととした推定修繕工事においては、必要とする仮設工事の費用をそれぞれの推定修繕工事項目(小項目)ごとの単価に含めます。
◆諸経費を見込まれる推定修繕工事ごとの総額に応じた比率の額を単価に含めて設定する場合、計画修繕工事を実施する際の見積りにおいては、項目を立て内訳が示されます。
◆国土交通省において、現場作業員の社会保険加入対策の一環として、法定福利費を見積書に内訳明示する事を推進しております。
法定福利費とは、法律によって定められた福利のために使用する事業者が義務的に負担する費用であって、健康保険、厚生年金保険及び雇用保険のほか、中小企業退職金共済法の規定に基づく建設業退職金共済制度の加入事業者である場合は同制度の掛金相当額が含まれます。
◆大規模修繕瑕疵保険とは、計画修繕工事の請負契約に伴う保険で、住宅瑕疵担保履行法に基づき国土交通大臣が指定する住宅瑕疵担保責任保険法人(保険法人)が引き受けるものです。
具体的には、工事を請け負った工事業者が加入申込みを行い、保険法人の検査員が現場検査を行った上で保険を引き受け、工事終了後に瑕疵が見つかった場合、補修に要する費用等が支払われます。
◆単価の地域差について、材料費や仮設材のリース費等については地域差がほとんどない一方、労務費は一定の地域差があります。
特に、大規模修繕工事においては主要な3工種(とび工(仮設工事)、防水工(防水・シーリング工事)、塗装工(塗装工事))の労務費の地域差について、必要に応じて考慮することも重要です。」
実際には、内容を知らなくても常識的に考えるだけで答えは出るレベルのかなり易しいサービス問題です。
なお、長期修繕計画ガイドラインは、令和6年6月7日に改訂されています。
令和6年の試験は改訂前の内容に基づいて出題されていますが、令和7年からは改訂版に準拠した出題になります。
長期修繕計画作成ガイドライン(以下ガイドライン)は、国交省のウェブサイト
住宅:マンション管理 - 国土交通省
にリンクがあります。
コメントまで含めて140ページもありますから、全部目を通すのはなかなか現実的ではありませんが、テキスト、過去問に登場した部分は適宜参照して目を通しておくのがよいと思います。
読むとしたら前書き部分と第3編「長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」以下だけでいいと思います。
それでも100ページ以上ありますが。
「最も不適切なもの」です。よってこの肢が正解です。
逆です。
資材価格等は全国でそれほど違いはありませんが、労務費は地域差があります。
良し悪しは別として、最低賃金が都道府県別になっていることからも判る通り、日本では同一労働同一賃金ではないというのが常識です。
なお、労務費が最低賃金とリンクしているという意味ではありません。
あくまでも労務費が全国一律ではないということを理解するための傍証として最低賃金を挙げただけです。
長期修繕計画ガイドライン87ページ 第3章「長期修繕計画の作成の方法」第1節「長期修繕計画の作成の方法」8「推定修繕工事費の算定」二「単価の設定の考え方」コメント
「◆単価の地域差について、材料費や仮設材のリース費等については地域差がほとんどない一方、労務費は一定の地域差があります。
特に、大規模修繕工事においては主要な3工種(とび工(仮設工事)、防水工(防水・シーリング工事)、塗装工(塗装工事))の労務費の地域差について、必要に応じて考慮することも重要です。」
「最も不適切なもの」ではありません。
一般論として作業費用の見積もりを立てる場合に、特有の要素を考慮するのは当然でしょう。
それが修繕工事ならば修繕工事特有の施工条件等を考慮するのは、新築、既存を問わず当然のことだと思います。
長期修繕計画ガイドライン87ページ 第3章「長期修繕計画の作成の方法」第1節「長期修繕計画の作成の方法」8「推定修繕工事費の算定」二「単価の設定の考え方」
「単価は、修繕工事特有の施工条件等を考慮し、(略)設定します。」
「最も不適切なもの」ではありません。
既存のマンションであれば、何度か修繕等を行っていますし、劣化具合についても診断を行っています。
長期修繕計画を立てる時にそれを竣工時の設計図書に加えて考慮するのは当然だと思います。
長期修繕計画ガイドライン54ページ 第2章「長期修繕計画の作成の基本的な考え方」第1節「長期修繕計画の作成及び修繕積立金の額の設定の目的等」2「基本的な考え方」三「長期修繕計画の精度」
「(略)
推定修繕工事の内容の設定、概算の費用の算出は、(略)既存マンションの場合、保管されている設計図書のほか、修繕等の履歴、劣化状況等の調査・診断の結果に基づいて行います。」
「最も不適切なもの」ではありません。
金銭に関連して将来の不確定要素というものを考えた時、金利、物価、税率が考えられるのは、当然のことだと思います。
長期修繕計画ガイドライン54ページ 第2章「長期修繕計画の作成の基本的な考え方」第1節「長期修繕計画の作成及び修繕積立金の額の設定の目的等」2「基本的な考え方」三「長期修繕計画の精度」
「(略)長期修繕計画は、次に掲げる事項のとおり、将来実施する計画修繕工事の内容、時期、費用等を確定するものではありません。
(略)
③収支計画には、修繕積立金の運用利率、借入金の金利、物価・工事費価格及び消費税率の変動など不確定な要素がある。」
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