管理業務主任者 過去問
令和元年度(2019年)
問26

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問題

管理業務主任者試験 令和元年度(2019年) 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

標準管理規約(単棟型)の定めによれば、マンションの住戸の次の修繕工事のうち、共用部分の工事に該当するものの組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

ア  床のフローリング工事
イ  玄関扉内部塗装の補修工事
ウ  網戸の交換工事
エ  バルコニー床面の防水工事
  • ア・イ
  • ア・エ
  • イ・ウ
  • ウ・エ

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この過去問の解説 (3件)

01

共用部分の工事に該当する適切な組み合わせは、【4】ウ・エ です。

共用部分の工事に該当(ウ・エ)
・網戸の交換工事
・バルコニー床面の防水工事

専有部分の工事に該当(ア・イ)
・床のフローリング工事
・玄関扉内部塗装の補修工事

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02

専有部・共用部の分け方についての問題です。

 

 

 

選択肢4. ウ・エ

ア:×該当しない(専有部)

住戸内の床・壁・天井は、専有部となります。

 

イ:×該当しない(専有部)

玄関扉は、内側が専有部、外側が共用部になります。

 

ウ:〇該当する(共用部)

窓枠・窓ガラス・雨戸・網戸は共用部になります。

 

エ:〇該当する(共用部)

バルコニーは共用部になります。

 

まとめ

したがって、ウ・エが共用部に該当する組み合わせとなります。

修繕する際には必ず必要になってくるため、必ず覚えておきましょう。

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03

本問は、「住戸」の修繕工事の内共用部分の工事に該当するところを問う問題ですが、つまり、標準管理規約で共用部分とされているものは何かを問う問題です。
共用部分と専有部分の境目はどこか、例外的なものは何かが判っていれば全部憶えていなくてもだいたい解けます。
本年第29問にも同種の問題があるので2問正解が狙えます。


なお、区分所有法は令和8年4月1日に改正法が施行されます。
またこれに先行して、標準管理規約も改正されています。
本解説では、最新の規定に基づいて解説をしています。
もっとも、本件改正は本問の解答には影響しません。

 

区分所有法については、法務省のウェブサイトに新旧対照表へのリンクがありますから目を通しておきましょう。
法務省:老朽化マンション等の管理及び再生の円滑化等を図るための建物の区分所有等に関する法律等の一部を改正する法律について

ただし縦書きですので横書きに慣れた目にはあまり読みやすくはありません。

 

また、標準管理規約は、国交省のウェブサイトにリンクがあります。
住宅:マンション標準管理規約 - 国土交通省

令和7年の最新版と令和7年改正新旧対照表をチェックしておきましょう。

 

 

ところで、試験問題はあくまでも「標準管理規約」でという前提であり、実際の個々の物件では異なることがあり得るということは、きちんと理解しておきましょう。
試験で問われるのはあくまでも標準管理規約などの一般論です。
自分の知っているところを基準で考えてはいけません(そんなに外れてはいないのが通常ですが、違うことも珍しくありません。頭が固くなってくるとそれが判らなくなりますから、やはり頭は柔らかくしておきましょう)。

 


まず、共用部分とは何かということを簡単におさらいしておきます。
共用部分とは
①専有部分以外の建物の部分
②専有部分に属さない建物の附属物
③規約で共用部分とされた附属の建物
のことです。
①は区分所有建物本体
②は区分所有建物に附属する設備(配管等のことです)
③は本来は専有部分及び区分所有建物自体とは別棟の建物
の話です。

 

基本的には住戸が専有部分になるわけですが、専有部分と①の共用部分の境界は、ざっくり言えば住戸の中か外かです。
そして、「中」というのは「外」に接する皮一枚までだと思ってください。

具体的に言えば、建物の外に接する「外壁」、外壁以外の「内壁」のうち隣の住戸との境である「界壁」は共用部分であり、その表面の壁紙までが専有部分です。
内壁の一種で住戸内の居室を仕切る「仕切壁」については、それが建物の構造になっている(つまり躯体の一部である)場合には共用部分ですが、建物の構造とは独立した単なる間仕切である場合には通常は専有部分です。

 

標準管理規約(単棟型)第7条第2項「前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。 
一 天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする。 
(第2号以下略)
 

 

住戸の開口部については、そこに設置される扉、窓など外と中を仕切る設備は基本的には共用部分です。
玄関扉場合、錠前と内側の塗装(壁紙と同じで皮一枚です)のみが専有部分です。錠前は気を付けた方がいいかも知れません。

サッシ窓の場合、サッシも窓ガラスもその外にある網戸、雨戸すべて共用部分です。
更にその外にあるポーチ、ベランダ、バルコニー、専用庭等は言うまでもなく共用部分です(専用使用権を設定した専用使用部分ではあります)。
 

集合郵便受けなども専用使用部分であり、共用部分です。

 

②の共用部分は大雑把に言えば、住戸の外にあるものだと思えばいいです。
例外的に住戸の外にあっても給水管、ガス管、電気配線などはメーターよりも住戸側の部分は専有部分になり、排水管は分岐する手前までが専有部分です。

給水管の途中にある給湯器もメーターよりも住戸側なので専有部分です。

ただし、通常は専有部分となる物でも区分所有者が事実上管理するのが困難な場合には共用部分となる場合があることは要注意です(必修の判例があります)。

 

③は規約共用部分と言われるものですが、本来は専有部分(つまり区分所有建物の一部)であるが規約で共用部分としたものと区分所有建物とは別棟の建物を規約で共用部分としたものがあります。


「本来は専有部分」というのは区分所有法第4条第1項に該当しない建物の部分、つまり、構造上他の部分と区別されていて、誰か特定の区分所有者だけが利用するものになっていない部分だと思っておけばだいたい合ってます。

倉庫類は構造上の独立性があるので一般論としては専有部分であり、規約で共用部分とすることが多いのですが、利用上の独立性がなくて法定共用部分となる場合もあり得ます。
この境目は結構微妙ですが、微妙なものは規約で定めておけば間違いないという発想で標準管理規約はできていると思っておけば差し支えありません。

 


アは「共用部分の工事に該当するもの」ではありません。

 

住戸の床のフローリングは共用部分ではありません。

フローリングは床の上に敷く「皮一枚」の部分で、カーペットなどと同じで専有部分になります。

 

標準管理規約(単棟型)第7条第2項「前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。 
一 天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする。 
(第2号以下略)
 

 

標準管理規約(単棟型)別表第2
「共用部分の範囲
1 エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、エレベーター室、共用トイレ、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く。)、内外壁、界壁、床スラブ、、天井、柱、基礎部分、バルコニー等専有部分に属さない「建物の部分」
2 エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、消防・防災設備、インターネット通信設備、テレビ共同受信設備、オートロック設備、宅配ボックス、避雷設備、集合郵便受箱、各種の配線配管(給水管については、本管から各住戸メーターを含む部分、雑排水管及び汚水管については、配管継手及び立て管)等専有部分に属さない「建物の附属物」
3 管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫及びそれらの附属物」

 

第7条第2項第1号により、「床」とは躯体の一部である床のことであり、その上に貼り付けてある床材は含みません。


ちなみに別表第2の各号は、第1号が法定共用部分となる建物の部分、第2号が法定共用部分となる建物の付属物、第3号が規約共用部分という想定になっています。
標準管理規約の規約共用部分の例はあくまでもそういう想定に過ぎないので、実際の個々の物件において規約共用部分となるとは限りません。

 


イは「共用部分の工事に該当するもの」ではありません。

 

玄関扉は原則としては共用部分ですが、内部の塗装(及び錠前)については、専有部分です。

錠前は憶えておきましょう。

 

標準管理規約(単棟型)第7条第2項「前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。
(第1号略)
二 玄関扉は、錠及び内部塗装部分を専有部分とする。 
(第3号略)

 


ウは「共用部分の工事に該当するもの」です。

 

網戸は共用部分です。
開口部の扉であるサッシとガラスは共用部分であり、その外側にある網戸も共用部分です。
 

 

標準管理規約(単棟型)第7条第2項「前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。
(第1号及び第2号略)
三 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする。」

 

同コメント第7条関係「④雨戸又は網戸がある場合は、第2項第3号に追加する。」

 

ただし、共用部分と言っても専用使用権のある共用部分です。
そのため、網戸の張替えについては、通常の使用に伴う管理、修繕として、専用使用権者の責任と負担において行うことになります。

 


エは「共用部分の工事に該当するもの」です。

 

バルコニーは共用部分です。
住戸の開口部の外側は基本的に共用部分であり、バルコニーはその代表格です。
 

標準管理規約(単棟型)別表第2
「共用部分の範囲
1 エントランスホール、廊下、階段、エレベーターホール、エレベーター室、共用トイレ、屋上、屋根、塔屋、ポンプ室、自家用電気室、機械室、受水槽室、高置水槽室、パイプスペース、メーターボックス(給湯器ボイラー等の設備を除く。)、内外壁、界壁、床スラブ、床、天井、柱、基礎部分、バルコニー等専有部分に属さない「建物の部分」
2 エレベーター設備、電気設備、給水設備、排水設備、消防・防災設備、インターネット通信設備、テレビ共同受信設備、オートロック設備、宅配ボックス、避雷設備、集合郵便受箱、各種の配線配管(給水管については、本管から各住戸メーターを含む部分、雑排水管及び汚水管については、配管継手及び立て管)等専有部分に属さない「建物の附属物」
3 管理事務室、管理用倉庫、清掃員控室、集会室、トランクルーム、倉庫及びそれらの附属物」

 

バルコニーは一般的には避難経路としても使用されるものであることを考えても、共用部分であるというのは理解できるでしょう。

もっとも、いわゆるサービスバルコニーという通常のバルコニーとは違う狭いおまけのようなバルコニーがあります。
一般に荷物置き場、具体的にはエアコンの室外機を設置するために存在するようなものです。
これは狭いので避難経路としては使用されませんが共用部分です。

 

 

以上、ウエが「共用部分の工事に該当するもの」です。

選択肢1. ア・イ

アイともに「共用部分の工事に該当するもの」ではありません。

 

よってこの肢は誤りです。

選択肢2. ア・エ

アは「共用部分の工事に該当するもの」ではありません。

 

よってこの肢は誤りです。

 

エは「共用部分の工事に該当するもの」です。

選択肢3. イ・ウ

イは「共用部分の工事に該当するもの」ではありません。

 

よってこの肢は誤りです。

 

ウは「共用部分の工事に該当するもの」です。

選択肢4. ウ・エ

ウエともに「共用部分の工事に該当するもの」です。

 

よってこの肢が正解です。

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